万引き家族のちゃきの評価

 
映画も観ていないのにタイトルに過敏に反応して「国の恥」とか言ってる外野ども、寝言は寝てから言えと[青春時代2 DVD]。
 
万引き家族というタイトルですが、別段全編万引きしまくってる訳でもない。ましてや日常の様子は殺伐としておらず、どちらかといえば仲睦まじくもある。それが血の繋がりのない者同士のコミュニティである事が徐々に明らかにる毎に、何故この人たちは古びた平屋の一軒家に身を寄せ合い、疑似家族としての共存関係を築いている理由に気づかされていく。
 
血の繋がりは無いのだから、共存の理由はお金でしかなく、本編中でもそれが浮き彫りになる。生々しくはあるが、社会に向き合って生きることが出来ない者同士であるが故の唯一の繋がりであり、むしろ清々しい[マンホール 不思議の国のピル DVD]。
 
そこに生きるしか無いかりそめの家族のうちのある出来事を機に、唯一その理由に属さなかった少年、将太の身体と心の成長と共に、か細く繋がれていた絆であった一本の糸が揺らぎ、途切れてしまう。いつか壊れる事を予見していたとはいえ、結末は余りに呆気ない。
 
それぞれが本来あるべき場所に還った最後に、世の中の普通として定められた本当の幸せは、彼らに訪れるのだろうか。
 
なんて真面目な話より、芸達者なキャストで当然の演技力に頷くほかないが、私的には松岡茉優を見るためだけにこの映画見るべきですよ!というか、池松壮亮の野郎!羨ましすぎる!